日付が変わって七月一日、二千十七年も半分が終了した。これは同僚のSさんが教えてくれた。「今年も半分終わったね。ところで、最近学校は行っているのかい?」手痛い質問に僕が苦笑いをするとSさんが笑いながら右肩を強めに小突いた。それが昨日の夕方。六月三十日、嗣永桃子がアイドルとしてのラストステージに立っていた頃だったと思う。

 大学生になってから、とは言うものの、ろくに大学生はやっていないが、この四年半の間に僕を形作ってきたコンテンツが次々と終わりを迎えた。ジャンプでは、ナルトやこち亀の連載が終了し、初めて吸った煙草のキャビンがウィンストンになった。ポール・ウォーカーが死んだ。そして、嗣永桃子がアイドルを辞めた。

 思えば、初めて自分で買ったCDはスッペシャルジェネレ~ションで、初めて買ったDVDはBerryz工房のシングルV集、初めて買った写真集はmomo16、初めて会った有名人は貴乃花だった。貴乃花でした。

 当時、あややが好きで、あややがたまに出るハローモーニングを見ていた。「女の子が見るやつよ」などと母に茶化されていたような気がするが、僕は画面に映るかわいい女の人たちに夢中だった。そんな時に番組内で経過報告されていたのが、モーニング娘。の妹分ハロープロジェクトキッズのオーディションだ。僕は菅谷梨沙子岡井千聖と同い年で、そんな同世代の素人がキラキラした世界へ踏み出そうとしている姿に心惹かれ、あややよりも近くに感じた。あれから、かれこれ十四、五年。僕の青春はほぼ、彼女たちと共にあった。

 ほぼ、というのは、アイドルオタクの性なるもので、一通りの浮気を経験してきた。その時代、その時代で、AKB48、SUPER☆GIRLS、ももいろクローバー、でんぱ組。チームしゃちほこの現場に一人で通う暗黒の時代もあった。今は虹のコンキスタドールむすびズムに好きな女がいる。それでも、こうやって、アイドルたちが日々にゆとりを与えてくれる人生になったのはハロープロジェクトハロプロキッズのみんながいてくれたからだ。

 中学のとき、CDをしこたま学校に持ち込んでオタク仲間に布教していたあの頃がなつかしい。狼(2chハロプロ掲示板)に張り付いて、オタクが雑にスキャナーで取り込んだ(埃とか普通に見える)馬鹿でかい生写真や行かないライブの情報を集めていたあの頃がなつかしい。DohhhUP!でミュージックビデオを見ていたあの頃。付き合ってるのに片思いが完全に踊れたあの頃。清水佐紀しみハムと呼ばれていたあの頃。活動休止宣言がショックで、一年半ぐらい意図的にハロプロ関連の情報をシャットアウトしていたあの頃も。全部、青春だ。

 一つの時代が終わった。今のオタクは知らないだろうが、一番すごかった頃のベリキューは女性アイドルシーンで「一強」という嘘みたいな時代もあった(モー娘の衰退期でAKB台頭前という対抗馬なしの時代だが)。そういう大きな時代と時代をつなぐミッシングリンク的な意味でも伝説のアイドルだったんだよ。懐古と呼ぶなら呼べばいい。僕はどうせ、女心をつんくの歌で学んだオタクだ。大事なことは全部つんくが教えてくれた。ベリキューが教えてくれた。

 最後に、月並みな言葉だけれど、一言、「ありがとう」とゆいたいです。インターネットの海に流せば、この言葉がいつか届くと信じて。届かなくてもいい、同志たちの気持ちが、世界をあったかい光で満たせるように、僕もその一人として発信する。